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私たちについて

日本緩和医療学会が受託する厚生労働省委託事業について

特定非営利活動法人日本緩和医療学会は、2006年成立のがん対策基本法と2007年策定のがん対策推進基本計画に基づき、2007年度に「がん医療水準の均てん化を目的とした医療水準等調査事業」、「がん医療における緩和ケアの意識調査等事業」を受託してから現在まで、厚生労働省から「がん等の診療に携わる医師等に対する緩和ケア研修等事業」として、緩和ケアの教育研修と普及啓発についての事業委託を受けています。
学会内では委託事業委員会がその任を預かり、がん等の診療に携わる医療者に対する緩和ケア研修会の運営に関する指導者の育成および教材作成と、患者・一般市民・医療福祉関係者を対象とする全国民に向けて幅広く緩和ケアを普及啓発する活動を行っています。

緩和ケア教育研修活動(PEACEプロジェクト)

厚生労働省は、がん対策基本法に基づくがん対策推進基本計画(平成19年6月15日閣議決定)において、「すべてのがん診療に携わる医師が研修等により、緩和ケアについての基本的な知識を習得する」ことを目標としています。これを受けて、がん診療に携わるすべての医師が、緩和ケアについての基本的な知識を習得し、がん治療の初期段階から緩和ケアが提供されることを目的に、これら医師に対する緩和ケアの基本的な知識等を習得するための研修会を行うように、各都道府県に厚生労働省健康局長通知「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針(以下、開催指針と略)」(平成20年4月1日付け健発第0401016号)が出されました。
一方、日本緩和医療学会は、米国で開発された「オンコロジストに対する緩和ケアの教育プログラム」(Education in Palliative and End-of-life Care-Oncology= EPEC-O)を2005年から導入し、そのためのトレーナーズワークショップを実施しておりました。この3年あまりの経験から、EPEC-Oプログラムは、米国で開発されたという背景があり、わが国のがん医療と緩和ケアの実情にそぐわないなどいくつかの問題点があきらかとなったため、我が国独自のプログラム開発が求められました。そこで、日本緩和医療学会では、教育研修委員会を中心に厚生労働科学研究費補助金がん臨床研究事業木澤班および日本サイコオンコロジー学会の協力を得ながら、新たに「症状の評価とマネジメントを中心とした緩和ケアのための医師の継続教育プログラム」、PEACE(Palliative care Emphasis program on symptom management and Assessment for Continuous medical Education)を開発したのです。
日本緩和医療学会は、「開催指針」と厚生労働省委託事業「平成20年度がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修等事業」(平成20年5月9日付け健発0509004号)を受け、「緩和ケアおよび精神腫瘍学の基本教育に関する指導者研修会(以下、「指導者研修会」)」と「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会(以下、「緩和ケア研修会」)」を組み込んだ教育プログラムを作成し、これらを「日本緩和医療学会PEACEプロジェクト」として実施することとなりました。

緩和ケア普及啓発活動(Orange Balloon Project)

特定非営利活動法人日本緩和医療学会は、厚生労働省から委託を受けその一環として、平成19年より委託事業委員会に緩和ケア普及啓発WPG(設立当時は緩和ケア研修等事業推進委員会内の緩和ケア普及啓発作業部会)を設立し、普及啓発を目的とした活動を実施しています。

オレンジバルーンプロジェクト報告書各種

一般市民を対象にした「緩和ケア」に関する認識度調査報告書

平成22年度調査

平成20年度調査

日本緩和医療学会 委託事業委員会

日本緩和医療学会は、2007年度(平成19年度)から厚生労働省委託事業を受託したことから、委託事業を円滑に進めるため、2008年度(平成20年度)に臨時委員会として「がん医療に携わる医師に対する緩和ケア研修等事業推進委員会」を設置し、さらに「緩和ケア研修推進部会」及び「普及啓発推進部会」の2つの作業部会を設置しました。
2012年度(平成24年度)からは、組織を再編し「委託事業委員会」が設置され、緩和ケア教育研修事業は「緩和ケア研修WPG」、普及啓発事業は「緩和ケア普及啓発WPG」となり、現在に至っています。

構成図

緩和ケア普及啓発WPG構成図